IELTSを履歴書に書きたい!正しい書き方や注意点を伝授

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「IELTSってどんな試験なの?」「試験にはどんな内容が出題されるの?」など、気になっている人もいるのではないでしょうか。日本ではあまり知名度のないIELTSですが、留学や移住などの際には必要となる試験の一つです。また、いざIELTSのスコアを履歴書に書く際に、書き方がわからない…と悩むこともあるかもしれません。

こちらの記事では、IELTSの試験内容や有効期限、履歴書への書き方などについて詳しく解説します。これを読めば、IELTSの全体像を把握できるはずです。

IELTSとは?

「IELTS」の正式名称は「International English Language Testing System」。こちらは米国や英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの英語圏に留学、または就労や移住を望む人の英語力を測るための試験です。IELTSでは書く・読む・話す・聞くの4つの英語スキルを測ることができ、以下2つのモジュール(タイプ)からどちらかを選ぶスタイルとなっています。

「IELTSアカデミック」は学生として留学する人、もしくはプロフェッショナルな機関での登録申請を目的とする人のための試験です。そのため、試験内容には大学や大学院、その他のプロフェッショナル機関に関連する問題が出題されます。

一方の「IELTSジェネラル・トレーニング」は、日常生活で使う実践的な英語力を測る試験です。高校などの中等教育への入学、また英語圏へ移住する人を対象に実施されます。こちらは一般的な内容が出題されるのが特徴です。

どちらのモジュールを受けるかは受け入れ先の教育機関や職場などによって異なるため、試験の申し込み前にどちらのスコアが必要かを確認しておきましょう。

IELTSの魅力

これからIELTSを受検する人に向けて、IELTSの魅力をご紹介します。

世界的に通用する英語試験

30年以上の歴史を持つIELTSは、毎年世界中で約350万人もの人が受験している権威ある試験です。試験は世界各国1,200以上の会場で受験可能で、世界中の1万以上もの機関がIELTSスコアの受け入れを行っています。英国やカナダ、オーストラリアなどの英語圏では、ほぼすべての高等教育機関で認められているほど。特に米国では、TOEFLに代わる試験として採用する教育機関が増えています。

対面式の試験で実際に使える英語力が測れる

IELTSの魅力として、実践的なコミュニケーション力が問われる試験内容という点が挙げられます。特にその違いを感じるのがスピーキングテスト。他の英語試験では画面に向かって音声を吹き込む形式のものもあるなか、IELTSでは対面式のテストが行われます。面接官とのやりとりを通じて、実践的な英語力を測ることができるでしょう。

筆記試験とコンピューター試験、2つの試験方式が選べる

IELTSは、筆記試験とコンピューター試験のどちらかが選べる珍しい試験です。昨今の試験はコンピューター方式のものが多い傾向にありますが、なかには操作に自信がないという人もいるでしょう。タイピングが遅いことで時間が足りず、問題が解けないのは悔しいですね。そんな人は筆記試験を選ぶことが可能。自分に合った方式を選べるのは大きな魅力です。

IELTSの試験内容

4つの試験で構成されるIELTS。ここでは、それぞれの試験の内容について解説します。

ライティング

ライティングの試験はモジュールによって内容が異なるのが特徴です。アカデミックはフォーマルな文体が求められますが、ジェネラル・トレーニングはよりくだけた文体でもOK。どちらのモジュールもTask1とTask2のパートに分かれています。試験時間は60分です。

【アカデミック】
Task1:グラフや表、図などから、情報を要約して英語で説明する(最低150語)
Task2:意見や論点、問題などについてエッセイを書く(最低250語)

【ジェネラル・トレーニング】
Task1:提示された状況に応じて、情報を要求したり状況を説明したりする手紙を書く(最低150語)
Task2:意見や論点、問題などについてエッセイを書く(最低250語)

リーディング

リーディングもモジュールごとに内容が異なり、各モジュールは3つのセクションに分かれています。試験時間は60分。各モジュールの特徴は以下のとおりです。

【アカデミック】
・図やグラフ、イラストを含む問題
・文章は書籍や雑誌、新聞、定期刊行物などから抜粋されたものを使用
・各パッセージは900字前後の長文

【ジェネラル・トレーニング】
・セクション1, 2のパッセージは、アカデミックのものに比べて短い傾向(英語圏での日常生活に関する短い文章、仕事関連の文章から出題)
・文章は書籍や雑誌、新聞、定期刊行物などに加え、チラシや広告、パンフレットなどから抜粋されたものも使用

リスニング

リスニングはどちらのモジュールも同じ構成となっています。試験時間は30分で、以下の4題が出題されます。

Task1:日常会話(電話でのやり取りなどで、名前や住所、電話番号などを問うものが多い)

Task2:日常生活に関する説明(説明を聞き、穴埋め問題や短い質問などに解答する)

Task3:アカデミックな会話(会話を聞き、穴埋め問題や短い質問などに解答する)

Task4:アカデミックな説明(なかにはニュースや講義を聞く形式などもある)

スピーキング

スピーキングもリスニング同様、どちらのモジュールも同じ構成となっています。試験時間は11~14分程度。面接官との1対1インタビュー形式で行われ、試験内容は録音されます。

Part1:自己紹介とインタビュー(自己紹介、本人確認の後、家族や仕事、趣味などの身近なテーマについての短い質問)

Part2:スピーチ(タスクカードを元に、指定されたテーマについて1~2分間話す。1分程度準備時間が与えられ、その間メモを取るのは可能)

Part3:ディスカッション(Part2に関連した質問が出され、自分の意見や一般的な問題などについてディスカッションする)

IELTSの有効期限

TOEICとは異なり、IELTSのスコアには有効期限があります。期限は試験を受けた日から2年間とされ、各認定機関では基本的に2年を過ぎた証明書を受け付けてくれないので注意しましょう。また、証明書を紛失したなどの場合も、再発行は試験日から2年以内となります。

2年間という有効期限はTOEFLも同じです。教育機関や職場などにスコアを証明することを考え、日付を逆算して試験を受ける必要があります。期限が切れたら再度受験し直さないといけないので気をつけましょう。

IELTSのスコアを正しく履歴書に書く方法

ここでは、IELTSスコアの履歴書への書き方を具体的に解説します。

日本語の履歴書

日本語の履歴書にIELTSのスコアを書く際には、資格欄に以下のように記載しましょう。

IELTS(Academic)〇〇点 筆記試験受験日

まず、名称については正式名称でなく「IELTS」でOKです。IELTSには2つのモジュールがあるので、試験名の後に「Academic(アカデミック)」もしくは「General Training(ジェネラル・トレーニング)」を追加します。

スコアについては、オーバーオールバンドスコア(4試験の合計点)を記載しましょう。最後に受験日を書きますが、IELTSの試験日は最大2日間となります。履歴書に書く試験日は初日に実施される筆記試験実施日となるので、間違えないようにしてくださいね。筆記試験受験日はスコア表で確認できます。

英語の履歴書(CV、Resume)

海外の企業へ履歴書を提出する場合などには、英語の履歴書(CV)を用意する必要があります。日本語の履歴書とは異なり、英語の履歴書には決まったフォーマットがありません。各自がパソコンでオリジナルの履歴書を作成することになります。ちなみに、英語の履歴書は手書きだとマナー違反になるので気をつけましょう。

IELTSのスコアは、以下のように記載します。

資格(Qualifications)
IELTS Score 〇〇, 取得年月

日本語の履歴書と同様に、スコアにはオーバーオールバンドスコアを、取得年月はJuly 2021のように月・年の順で記します。英語の場合、フォーマットによっては資格をプロフィールに入れ込んでもよいでしょう。

特定のフォーマットがないため、見やすいフォントで統一する、箇条書きを活用するなどして見やすくなるよう意識してみてください。

IELTSのスコアを履歴書に書く時の注意点

IELTSのスコアを履歴書に書く際には注意したい点が2つあります。詳しく見てみましょう。

モジュールを明確にする

上記でも紹介しましたが、IELTSには「IELTSアカデミック」と「IELTSジェネラル・トレーニング」の2つのモジュールがあります。アカデミックは英語圏の教育機関へ進学する際に、ジェネラル・トレーニングは英語圏へ移住する際などに必要となり、使用目的が異なります。履歴書に書く際には、どちらのモジュールを受けたのかを必ず記載しましょう。

また、必要となるモジュールはスコア提出先の機関によって指定されることがほとんどなので、受験前に確認する必要があります。履歴書に記載する際にはModuleを省略し、AcademicもしくはGeneral Trainingとだけ書いてください。

TOEICや英検のスコアも書く

IELTSの懸念点といえば、日本国内での認知度がそれほど高くないことです。日本企業へ履歴書を出す場合、IELTSの高得点を記載していたとしても実際にどれくらいの英語力があるのか判断が難しいかもしれません。そこで、履歴書にはより認知度の高いTOEICや英検のスコアも書くことをおすすめします。

特に、ビジネスで英語を使うという目的がある人は、TOEICを受験しておくとよいでしょう。

英語力を評価してもらうためのコツ

IELTSのスコアが必要となる教育機関や企業であれば、ある程度の英語力が求められるはずです。履歴書ではもちろん、面接などでも英語力をアピールすることが大切になります。どのように英語力を評価してもらえるのか、そのコツを見ていきましょう。

面接時に英語力をアピールする

履歴書にIELTSのスコアを記載することで英語力をアピールできますが、よりコミュニケーションが求められる大学や職場の場合、面接でさらにアピールすることをおすすめします。面接時に押さえておきたいのが、「ゆっくり、はっきりした発音で話す」こと。相手の目をしっかりと見て、自信を持って話すことも大切です。

いくらIELTSのスコアが高くても、小さな声で下ばかり見ているようでは相手によい印象は与えられません。面接ではコミュニケーションがきちんと取れるかが見られるので、聞こえなかったら聞き返す、適度に相槌を打つなども必要でしょう。

訪れる国や地域にもよりますが、英語を話せるバイリンガルはそう珍しくないため、円滑なコミュニケーションが取れるかどうかで差がつくことも。面接官と積極的に会話をする姿勢を見せ、「これだけの英語力なら安心」と思われるようアピールしましょう。

スコアが低い場合は記載しない

履歴書に試験のスコアを書いて英語力をアピールしたいところですが、スコアが低い場合はかえって自分の英語力のなさを知られることに…。一般的に、どれくらいのスコアがあれば記載するものでしょうか。

まずは、おなじみのTOEICのスコアを見てみましょう。日系企業向けの履歴書であれば最低600点、外資系企業の場合は最低でも700点は必要です。しかし、これらはあくまで最低基準なので、理想としては800~850点程度ほしいところ。TOEICのスコアをIELTSに換算するとおおよそ以下のようになります。

・TOEIC550~600/ IELTS5~5.5
・TOEIC750~800/ IELTS6~6.5
・TOEIC850~900/ IELTS7~7.5

以上のことから、履歴書でアピールするためにはIELTS6~7程度が必要といえます。また、面接で試験のスコアについて聞かれた場合にも答えられるようにしておきましょう。面接官がIELTSについて詳しくない場合は、他試験のスコアと比較して伝えるのが効果的です。例えば、「IELTS7はTOEIC860点相当に換算できます」というだけで、どれくらいのレベルかが伝わりやすくなります。

留学経験者は留学についても書く

海外へ留学経験がある場合は、ある程度英語力があるというアピールになります。ただし、留学と一言でいってもそのタイプは様々です。

・正規留学:海外の教育機関に入学し、現地の学生同様、卒業を目指す
・交換留学:日本の教育機関に在籍したまま、海外の提携校で学ぶ
・語学留学:語学の習得を目的に、海外の語学学校で学ぶ

一般的に、履歴書に留学経験を書くのであれば1年以上の正規留学、もしくは交換留学がおすすめです。現地の高校や大学などの教育機関でしっかりと学び、授業についていけるだけの英語力があるというアピールができます。語学留学は語学の習得が目的なので、英語力のアピールとしては少し弱い印象です。

留学経験を書く際には、以下の項目を盛り込みましょう。
・留学先の国
・留学先の学校名(専攻)
・留学期間(渡航年月や帰国年月)

語学留学の場合でも、何かアピールになるような活動をした場合などは履歴書でアピール可能。どんなことを学び、それをどのように活かすことができるかを明確に伝えることが大切です。

まとめ

世界的に通用する英語試験IELTS。留学や移住などで英語圏の国へ滞在する場合に、スコアが求められることもある試験です。IELTSのスコアを履歴書に書く際には、有効期限や試験受験日などの必要な情報を正確に記載しましょう。日本語と英語の履歴書の書き方の違いについてもこちらの記事をチェックしてみてくださいね。

英語力は試験のスコアだけでなく、面接などでもアピール可能です。日頃から自分のことについて話す練習をし、積極的にアピールできるよう準備しておきましょう。

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