TOEICの難易度はどれくらい?スコア別に何が難しいのか&対策を解説!

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英語を学習していると、TOEICテストのスコアや難易度が気になる人も多いでしょう。TOEICは社会人や学生の間で人気の高い試験です。「難しい」というイメージを持ち続けていると、苦手意識ができてスコアアップから遠のいてしまうことがあります。

TOEICテストは日常生活やビジネスの場で使われる生きた英語が出題されるため、試験準備をすること自体が英語のレベルアップやモチベーションアップにつながります。難易度を把握しておけば、対策もしやすくなり英語力のアップにつながるでしょう。そこで今回は、TOEICの難易度やスコアをアップさせるための対策などについて解説します。

TOEICの難易度って高いの?

TOEICテストは世界共通の試験で、純日本人にはかなり難易度が高いと感じられることがあります。出題と解答がすべて英語で行われ、英文和訳や和文英訳など日本語の要素はありません。

合否や級などのレベル設定がないため、初心者から上級者を含む幅広い学習者の英語力を同じ試験問題で測ります。そのため、初心者や中級者の段階では出題自体が難しいと感じることがあるでしょう。

英検と比較すると、試験問題には2級から準1級と同レベルの内容が出題されるといわれますが、2つの試験は全くコンセプトが異なるため、単純には比較できません。一方で、アカデミックな内容のTOEFLやIELTS、ケンブリッジ英語力検定試験は、より幅広い英語力が求められるため、日本人にはさらに難易度く感じられます。世界共通の英語試験のなかでは、TOEICは比較的挑戦しやすいテストといえるでしょう。

社会人のTOEICテスト平均点は?

TOEICテストは合否ではなくスコアで結果が通知されます。そのため、TOEICの難易度や自分のレベルを知るために平均点がどのくらいか把握しておくのも参考になるでしょう。TOEICテストの中でも受験されることの多いListening & Reading Test(公開テスト)の過去3年間の受験者の平均スコアは、下記のようになっています。

年度(受験者数) 平均スコア
2017年(961,440人) 582
2018年(979,474人) 580
2019年(830,954人) 588

下記は、2019年度の社会人・学生別受験者の平均スコアです。

受験者(受験者数) 平均スコア
全体(830,954人) 588
社会人(346,611人) 612
学生(364,572人) 567

全体として、平均スコアは990点満点中、585点前後を推移していますが、社会人受験者の平均スコアは学生の平均よりも高いことがわかります。社会人であれば、全体の平均スコアよりも社会人の平均スコアに注目したいところです。

参考:TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2020

【スコア別】TOEICの難易度&英語レベル

TOEICのListening & Reading Testは、990点満点で構成されていので、ここからはスコア別に難易度を確認しておきましょう。必要学習時間やどの程度の準備が必要なのかの目安もご紹介します。

400点未満

・受講者全体に占める割合:14%程度
・正答率:40%未満
・学習時間の目安:200時間程度

400点未満は、日常会話で最低限のコミュニケーションがとれるレベルです。語彙や文法、構文など各項目でこれから習得すべきことも多いでしょう。短い文章や易しい英語で相手に接してもらう場合は、意思疎通も可能です。

英語学習の初心者が、最初の目標として400点の突破を志すことも多いでしょう。基礎力が不足しているレベルなので、就職活動のアピールとして使うのはまだ早い段階です。無理をせず、着実に基礎を固めて徐々に上を目指していきましょう。

400~500点

・受講者全体に占める割合:17%程度
・正答率:40%~51%
・学習時間の目安:450時間程度

400~500点のレベルでは、語彙や文法の基礎が固まり、自信をもって答えられる問題も多くなっているでしょう。人によっては点数の偏りが顕著になり、長文読解やリスニングなど不得意な分野が明確になります。

英語を始めたばかりの人や苦手な人にとっては取得するのが難しいスコアですが、高校英語が一通りマスターできていると、500点を突破することができるでしょう。しかし、就職活動で英語を武器にできるほどではなく、履歴書に書いてプラスの評価を得るのは難しいスコアです。仕事で英語をアピールしたい場合は、引き続き基礎を固めながら、イディオム表現や単語のインプットを進める必要があります。

500~600点

・受講者全体に占める割合:20%程度
・正答率:51%~61%
・学習時間の目安:225~700時間程度

スコアが500点を超えると、受験者の平均スコアにも近づきます。長文読解やリスニングなど苦手分野の正答率も上がってきます。基礎が定着してきているので、応用も効くようになるでしょう。

TOEICの平均スコアを超えるレベルになった場合は、履歴書に書いてもマイナスイメージをもたれることはあまりありません。英語を直接必要としない企業や職種の場合は、500点以上でプラスアルファの能力として評価される場合もあります。

ただし、英語を使う職業や国際的な職場環境では、英語力のアピールとしては物足りない状態です。500点を獲得していれば基礎はしっかりと固まっているので、根気強く英語学習を続ければ上達していくでしょう。

600~700点

・受講者全体に占める割合:20%程度
・正答率:61%~71%
・学習時間の目安:950時間程度

600点以上は、TOEICの平均スコアよりも上のレベルです。中級者には難しいと感じるレベルですが、TOEICの出題傾向に合わせた対策を行うことでスコアを伸ばしていくことが可能です。公式問題集やTOEIC専用の問題集などを活用していきましょう。

600点~700点のスコアが獲得できていると、職場や海外旅行などで実践的な英会話も可能になります。就職活動では、履歴書にスコアを表記すると英語力が認められ、アピールになる可能性があります。

700~800点

・受講者全体に占める割合:15%程度
・正答率:71%~81%
・学習時間の目安:1,125時間程度

700点を超えると、ビジネスでも英語で日常業務をこなせるレベルです。難易度が高くなってくるため、700点の壁を超えられない受験者も多くいます。複雑な文章でも、細かいところまでよく理解する必要があるため、知識量だけでなく英語を理解するスピードや要約する力も求められます。

700点以上あれば、就職活動や昇進で英語力を強みの1つとしてアピールできるでしょう業務に関する文書を理解したり、簡単に説明したりできるため、日常的に英語を使う業務や海外出張にも従事できます。ただし、外資系企業を受ける場合や英語を武器として使う職業に着く場合は、さらに上を目指して学習を続けていく必要があるでしょう。

800~900点

・受講者全体に占める割合:10%程度
・正答率:81%~91%
・学習時間の目安:1,550時間程度

800点以上獲得できる受験者の割合は少なく、高い英語力が求められます。このレベルに達すると、英文を読んで情報収集したり、英語を使ってトラブルを解決したりできるでしょう。

800点以上のスコアがあると、英語を武器として転職活動を進められます。本格的にビジネスシーンで英語を使うことができ、外資系企業への就職活動でも高く評価されることが多いでしょう。海外で働きたい場合には目安にしたいレベルです。

900点以上

・受講者全体に占める割合:4%程度
・正答率:91%~
・学習時間の目安:1,750時間程度

TOEICテストの900点以上は、非常に高い英語力を持ち合わせているといえます。細かい部分まで正確に英語を聞き取ることができ、高度な文章も正しく読むことができるレベルです。リスニングにおいてもリーディングにおいても高い英語力があるといえるでしょう。

900点以上を保有する人は受験者全体の4%しかいないことから、就職活動では強いアピールになります。外資系企業や貿易商社でも高評価を受けられるため、TOEICを選考基準に入れている企業のほとんどが選択肢に入ります。L&Rのテストでは測れない、スピーキングやライティングができるとかなり有利に転職活動を進められるでしょう。

990点満点

・受講者全体に占める割合:1%以下
・正答率:ほぼ100%
・学習時間の目安:325~1,750時間程度

TOEICで満点の990点を取得するためには、ネイティブスピーカーのような高い英語力が必要です。出題数も多いTOEICで取りこぼ一通りしなく満点を取るには、英語力だけでなく集中力も必要です。

990点を取得する受験者は実際には1%に満たないといわれています。就職活動や転職の際に満点をアピールできると、非常に高く評価してもらえるでしょう。ただし、満点を取れるか否かは出題される問題によるケースもあります。外資系や翻訳部門でも900点以上が条件とされるのが一般的なので、転職活動でTOEIC満点を求められることはまずないでしょう。

「難易度が高い!」と悩んだら…スコア別勉強のポイント

TOEICの難易度が高いと感じ、スコアアップに悩んでいる人も多いでしょう。そこで、スコア別に勉強のポイントをチェックしていきます。

ただ、TOEICでは生きた英語でコミュニケーションをする能力が試されるので、勉強法に正解はありません。自分に合った勉強法を見つけるためのヒントとして参考にください。

400点:中学英語の基礎的な単語・文法を復習

TOEICの問題が全体的に難しく感じるかもしれませんが、焦らずに基礎を固めていくことが重要です。TOEIC専用の問題集よりは、中学英語で習う英単語や文法を復習するのがおすすめです。

長文読解やリスニングも気になりますが、わからない単語が多いと問題文も設問も理解ができず苦手意識が芽生えてしまうこともあります。まずは単語と文法の基礎に集中するとよいでしょう。中学英語の頻出単語集や基礎文法の本を1冊ずつ繰り返してマスターすると、自信が出ます。

500点:高校英語の基礎的な英語・文法を復習

500点を獲得するには、高校で習う基礎的な単語や文法、構文を一通り復習する必要があるでしょう。就職や転職で英語を武器としてアピールするには十分ではありませんが、英語学習を始めて500点まで到達できると、自信や今後のモチベーションにつながります。

TOEICに特化した問題集よりは、手の付けやすい問題集を使って基礎を繰り返すのがおすすめです。解説が充実している演習付きの参考書などを利用し、問題を解くことに慣れていくと実力がついていくでしょう。

理解できる単語が増えてきたらリスニング対策にも時間をとると、スコアアップが狙いやすくなります。リスニング力をアップするには、手持ちの単語帳や文法問題集を音読するのも効果的。自分で正しく発音できるようになると、聞き取る力もついてきます。

600点:TOEICの問題や解答時間にとにかく慣れる

600点以上を目指すには、TOEICの公式問題集や出題傾向に合わせた問題集で対策すると効果的です。長文読解やリスニングに苦手意識を持っている人は多く、伸び悩んでいることもあるでしょう。

試験中に時間切れになってしまう傾向がある場合は、問題集をタイマーをセットしてこなしていくと感覚がつかめます。時間配分を決めて、解ける問題は全て解答できるように訓練しておくとよいでしょう。応用と同時に、頻出単語集などで語彙を増やしていくのもおすすめです。

600点を超えると、勉強してもスコアが思うように伸びないと感じることもあります。得意分野と苦手分野を分析し、伸び悩む分野は基礎に戻って反復練習をするのも効果的です。

700点:長文をスピーディーに正確に読む練習が必要

700点以上のスコアを目指す場合は、長文をなるべくスピーディかつ正確に読む力が必要です。しかし、長文を構成するのはあくまで単語や文法、構文などが要素なので、基礎に不安のある場合は地道に基礎力を鍛えていく必要があります。移動の際には英単語帳を見るなど、基礎力トレーニングを習慣化すると効果的です。

また、長文を正確に読むためには、意味の区切りでスラッシュを入れる、重要な単語に丸をつけるなど、自分なりのルールを作るのもおすすめです。慣れてくると印を入れなくても頭の中で処理できるようになるでしょう。英語を日本度に訳さなくても理解できるようにるすことが重要です。

800点:発音矯正&聞き取りでリスニング力強化

800点以上を達成するには、リスニングで高得点を目指すとスコアアップにつながりやすくなります。オーバーラッピング・シャドウィング・ディクテーションなど聞き取り強化の勉強法を取り入れ、同時に発音矯正にも注力することでリスニング力を鍛えられます。

リーディングでは確かな基礎力のもとで応用が効く状態なので、実践で取りこぼしがないように定期的に問題集を解いていくとよいでしょう。レベルが高い分、出題内容によっては点数が上下してしまうこともあります。

TOEICに固執せずに、積極的にネイティブスピーカーと会話したり興味のあるテーマについて英文で情報収集したりするなど、総合的な力を養っていくことで継続して実力を高めていけるでしょう。

900点:ハイスコア向けの教材で難問に慣れる

900点以上の高いレベルを目指す場合は、一般的なTOEIC用の問題集では物足りないことがあります。ハイスコア向けの教材を使って、難しいレベルに慣れておくとさらに実力を高められるでしょう。

また、幅広い分野の英文に慣れておくことで、試験当日に勉強したことのないテーマが出て来ても慌てずに対処できます。新聞や本などの英文を多読していくと語彙のストックも増えていきます。多読する際にも、制限時間を設けて練習すると効果的です。

990点満点:TOEIC以外の勉強も取り入れて4技能すべてを極める

TOEICテストで満点をとるのは、集中力や注意力がないとネイティブスピーカーや帰国子女でも難しいといわれています。TOEICだけでなくTOEFLやケンブリッジ英語力検定試験の問題集などを使って、リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングの4技能のすべてを極めるトレーニングをしていくと満点に近づけます。

先述の通り、満点は受験する回の出題内容による部分もあります。また、時間配分や問題形式・傾向への慣れなど、英語以外の要素も関わってきます。総合的な英語力を高めつつ、TOEIC受験に特化した対策が重要です。

ビジネスシーンで英語を使うなら750点以上を目指したい!

TOEICテストの受験に興味を持っている人のなかには、就職活動や転職活動でスコアをアピールしたいと考えている人も多いでしょう。また、TOEICの受験することで英語力を維持できる・高められるため、定期的に受験している社会人も多くいます。

仕事の場で実践的に英語を使う場合は、少なくとも750点は獲得できるとよいでしょう。できれば800点以上をとれると、自信をもってビジネスの場で英語を使っていくことができます。

また、外資系企業に応募する際は、足切りスコアが730点といわれています。外資系を目指すには、730点以上のスコアを目安として準備しておくとよいでしょう。

まとめ

今回は、TOEICのスコア別に難易度や対策をご紹介しました。知名度の高いTOEICでは社会人が履歴書に書いてアピールできるレベルも高く、1人で対策するのは難しい場合もあるでしょう。

TOEICの点数が伸び悩んでいたり英語に苦手意識があったりする場合は、オンライン英会話のレアジョブを利用してTOEICの準備をするのがおすすめです。時間や場所を選ばずに外国人講師のレッスンを受けることができるため、苦手な分野もじっくりと対策できるでしょう。

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