英語の発音のポイントはコレ!通じる英語を話せるようになるには?

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英語の発音は日本語にない音も多く、独学で学ぶには難しい面もあります。ネイティブにもアメリカやイギリスをはじめとして、南アフリカ、シンガポール、インドなどいろいろな国の人がいて、さらに同じ国でもいろいろなアクセントがあります。イギリスとアメリカでは全く異なるアクセントで話しますし、アメリカ人のアクセントを好ましいと思わないイギリス人や、イギリス人のアクセントを気取ってると感じるアメリカ人もいるでしょう。日本語でも地方によって本当に様々なアクセントがありますよね。

ではここでノンネイティブの日本人が何をもって「いい発音」というのかですが、ネイティブと同じように話すのではなく、基本を抑えていかに「間違いなく通じる発音で英語を話せるか」だと思います。特に昨今では「特定の国の言語特徴をもつ訛り=アイデンティティ」とみなされ、必ずしもネイティブのような発音にする必要はないと考えられています。特にビジネスの場では誤解が内容に通じる英語を話せれば問題は話す中身で、発音がネイティブレベルかどうかは関係ありません。

今回は日本人にとって発音や区別が難しい音や、より英語らしく聞こえるようにするためのポイント、発音練習の方法について解説します。発音に自信がなくてきちんと通じているのか不安な方や、どう練習していいのかわからない方、もっと「英語っぽく聞こえる英語」を話たい方はぜひ参考になさってください。

間違えやすい発音と発音のしかた

英語の母音も子音も全て完璧に音を出せるようになるのは、長く英語圏に住んでる人でも難しいです。中には「センス」があって真似るのがうまく、苦労せずとも短期間で発音がネイティブのようになる人もいますが、大人になってから英語を学ぶ場合は稀かもしれません。

まずはきちんと発音しないと違う意味に取られたり、通じない子音を集中的に練習することが大切です。ここでは日本人が最も間違えやすい4つの子音パターンを学びましょう。これらをきちんと発音できるようになるだけでもグッと通じやすい英語になりますので、ぜひ繰り返し練習してくださいね。

bとvとw

唇を使って発音で「bとv」「pとb」「vとw」の3つは聞き取りも間違えやすく、また発音も区別しにくい音です。中でも特に「bとv」「vとw」の違いは日本人に限らずノンネイティブには難しいものとなっています。

発音のしかた

b

上下の唇を合わせてから、息を吐きながらパッと弾けさせます。その際に声帯が震えるのを意識しましょう。声帯が震えない場合はpの音になります。最初は大げさに唇を固く閉じてから、勢いよく自分の息で押し出すようにして練習しましょう。日本語の「ば」の音より唇の弾け方が強い音になります。

v

上の前歯を下の唇にあて、優しく息を吐きながら音を出します。息で唇を押し出すようなイメージで発音すると上手にできます。

w

少し口を開け、上下の唇は離れた状態で唇を丸くすぼめます。唇の間から優しく息を吐いて音を出します。最初はストローを加えるイメージで、唇を自分が思うよりもっと突き出して練習するといいでしょう。3つの中で日本人が最も苦手とする子音なので、繰り返し練習しましょう。

練習用参考教材:pとb
練習用参考教材:vとw

rとl

日本人が最も苦手とする子音の発音が「rとl」です。この2つ子音がしっかり発音できるだけで、英語がグッと上手に聞こえるようになります。発音するだけではなくリスニングも難しい音なので、リスニングの訓練もあわせて行いましょう。

r

舌を巻くイメージがありますが、実は発話の方法には次の2通りあります。自分のやりやすい方で音を出しましょう。

・舌の先を少し後ろに丸めますが、舌は上顎につけないようにします。その状態で優しく息を吐き出します。
・舌の後方を収縮させ、上顎につかない程度に上の方に盛り上げます。その状態で優しく息を吐き出します。

l

舌の先端を上の前歯の裏につけます。このとき舌の前全体をべったり歯の裏につけるのではなく、舌の先はあくまでも前歯2本だけにつけるようにします。息を吐くときに舌の両端を抜けることをイメージしながら音を出します。

練習用参考教材:rとl

sとshとth

3つの子音の中で一番楽なのが「sh」です。特に「sとsh」はきちんと区別して発音しないと全然違う単語になってしまうことがあるので、しっかり使い分けができるようになりましょう。「th」の発音も日本人に難しい音の一つですが、「t」に近い発音をしても理解してもらえることが多いです。

s

舌の先を上の前歯に近づけますが、つかないないようにして息を吐きます。舌の後ろの方を少し盛り上げるようにしておき、息が舌の前の方の真ん中を通るように息を吐くと発音しやすくなります。簡単そうですが、実は日本人にとってきちんと発音することが最も難しい音の一つです。

sh

口を少しすぼめて舌を上顎に近づけながら息を吐いて音を出します。日本語の「し」に近い音になります。

th

舌の先端を上の前歯の先につけ、息を歯の間から出しながら音を出します。「舌を突き出す」と習った方も多いかもしれませんが、舌は突き出しません。ネイティブが発話するのを見ると舌が出ていないことがわかるでしょう。ポイントは、上と下の前歯をできるだけ近づけ、舌はそのちょうど真ん中に置き、軽く上の歯の先に触れるようにして歯の間から息をだすことです。

練習用参考教材:s
練習用参考教材:sh
練習用参考教材:th

yとj

「yとj」は、きちんと発音することは難しいですが、上の3つのパターンに比べてそこまで神経質にならなくても間違って理解されにくい子音です。

y

舌の前の方を上顎に近づけながら息を吐きます。舌の真ん中は少しくぼみ、両端が上がるイメージで舌の形を作ると発音しやすくなります。難しい場合はまず「e」の音を出して徐々に「y」の音に近づけていく練習をしましょう。例えばyesの発音を練習するなら、「e」→「y es」→「yes」のような感じです。

j

舌の前の方を上顎をつけて、ついた部分に向かって息を吐いて音を出します。ポイントは舌をしっかり上顎につけた状態から、勢いよく息を吐き出しその瞬間にパッと離すことです。

練習用参考教材:yとj

参考教材
個別の母音・子音、発音記号は、旺文社「英語の友」を参考にすると音声付きで便利です。

個別の発音練習のためにご紹介したレアジョブの無料教材で、ここでは学ばなかった音についても発音練習してみましょう。
発音ベーシックサウンド

より英語らしく話すために重要な3つのポイント

間違えやすい音がきちんと発音できるようになることも大切ですが、それだけを練習してもなかなか英語らしく聞こえるようにはなりません。やはり会話の中の文章全体のアクセントがいかに「英語っぽく」なっているかがポイントです。実は子音・母音一つ一つがきちんと発音できなくても、英語らしく聞こえる方法があります。

英語を話すときに、英語の「音楽」を構成する次の3つのポイントを意識することで不思議とずっと英語らしく聞こえるようになるので、実践してみてくださいね。

単語の強調部分と音節

英語を話すときに大切なポイントの一つは、一つ一つの単語の中でどの音をより強調して発音するのかということです。単語は「音節(syllable)」と呼ばれる母音を中心とした音の塊から成り立っています。音節を意識すると発音しやすくなりますので、発音練習をするときに意識しましょう。

音節の数え方

単語には必ず1つ以上の音節があります。1つの音節には必ず1つの母音が含まれており、子音だけ音節は成り立ちません。母音がいくつあるのかを考えることにより、音節の数をカウントできます。音節の母音とは文字上の母音ではなく、あくまでも「音」として聞いた時の母音です。

例えば「read」には文字としては「e」と「a」の2つの母音が含まれていますが、音としては「リード」の「イー」だけです。よって音節の数としては1つです。

では次の単語はどうでしょうか?音としての母音がどこにあるのかを考え、音節の数を数えてみましょう。

eraser, pencil, conversation, notebook, strong

どうでしょう、数えられましたか?では答え合わせをしますので、正解だったか確認してみてください。

eraser  → e/ra/ser 3音節
pencil  → pen/cil 2音節
conversation →  con/ver/sa/tion 4音節
notebook → note/book 2音節
strong → strong 1音節

英英辞典では音節ごとにダッシュ(-)やピリオド(.)で区切られて表示されていますが、それが音節の区切りとなります。

強調部分の見つけ方

英単語を発音するときは必ず一つの音節を強調します。どの部分が強調されているのかわからない場合は英英辞典で簡単に確認できます。英単語の次に必ず発音記号が掲載されていますが、2音節以上の単語は強調する音節の前にアクセントがついています。次の例はCambridge Dictionaryのイギリス英語の発音例ですが、そのほかのどの辞書にも同じようにアクセントがついています。

pencil → ˈpen.səl (強調部分は1音節目のpen)
conversation → kɒn.vəˈseɪ.ʃən(強調部分は3音節目のsa)
notebook → ˈnəʊt.bʊk(強調部分は1音節目のnote)

イントネーション

2つ目の大切なポイントはイントネーションです。イントネーションとは話したときに文の途中が上がったり下がったりすることで、音楽を構成する「メロディー」に当たる要素です。イントネーションの違いによって同じ文も受け取る側の印象が変わります。自分の意図した印象できちんと相手に伝えるにはどのようなイントネーションで発話するのかが大切です。

イントネーションは適当につけられているわけではなく、決まったルールがあります。原則的にはそのルールの通りに発話しますが、あえて違うイントネーションにすることで故意に印象を変えることもあります。ここでしっかりおさらいしておきましょう。

通常の文章

一般的に質問ではない普通の文では、文の最後が下がります。

I want to play tennis.(テニスをしたい)

She asked me to wake her up.(彼女に起こすよう頼まれた)

質問文

質問文の場合は文の終わりが上がる場合と下がる場合の2通りあります。

文の終わりが下がる場合

5W1H(Who, What, When, Why, Where, How)で始まる疑問文の場合は文の終わりが下がって発音されます。

Who is that guy?(あの男性はだれ?)

Where do you want eat?(どこで食べたい?)

What’s your name?(あなたの名前は?)

2つ以上の選択肢から答えを選ぶような質問の場合は、最後の部分で下がりますが、それ以前の選択肢では上がります。

Are you going to the party by taxi or by bike?(パーティーにはタクシーで行くの?それとも自転車?)

→taxiで上がり、bikeで下がる

Would you like tea, coffee, or orange juice?(お茶にする、コーヒーにする、それともオレンジジュースがいい?)

→ teaとcoffeeの終わりはそれぞれ上がり、juiceで下がる

文の終わりが上がる場合

選択肢がなく、yes/noで答えられる質問は文の最後が上がります。

Do you like reading?(読書は好き?)

Have you done your homework?(宿題はした?)

Do you think it’s going to rain today?(今日は雨が降ると思う?)

例外

isn’t it?で終わる文は、同じ文でも下がる場合と上がる場合で意味が変わります。

Your name is Jane, isn’t it?

下がる場合:「あなたの名前はジェーンだったわよね?」(すでに知っているけど一応確認)
上がる場合:「あなたの名前はジェーンだったかしら?」(確信がもてない)

イントネーションによる印象の違い

同じ文でもイントネーションが変わることで、命令口調になったり、優しく促したりと印象が変わることがあります。どのような印象を相手にもたせたいのか、相手にどのような意図で伝えたいのかによってイントネーションを変えて発音しましょう。

sit down
sitとdownをそれぞれ強く発音しどちらも下げる:起こっている印象の命令口調
downのdowの部分を上げて最後は下げる:相手に促す優しい口調
通常のルール通り文の最後を下げる:特に感情はない命令口調

単語を繋げる

英語らしく聞こえるための3つ目のポイントは、一つ一つの単語でポツポツと切らず繋げることです。ノンネイティブとネイティブの一番大きな違いがこのポイントです。単語同士を繋げて一気に発音することすることでグッとこなれて聞こえるようになります。

特に「子音で終わる単語+母音で始まる単語」と「母音で終わる単語+母音で始まる単語」の場合は、単語の終わりと次の単語の始まりがくっついて、一つの音のように発音されます。これは「リンキング」と呼ばれています。ネイティブはリンキングを上手に行なっており、これを繰り返すことで単語が連なる文も一つの大きな音に聞こえるような話し方をしています。

また、単語を繋げるだけはなく、区切る場所は大きな意味の塊(チャンク)で区切るようにしましょう。

Turn it off. (それを消して)

→「turn, it, off」と区切るのではなく、「tur-ni-toff」のように繋げて発音しますが、実際には「tur-ni-noff」(ターニノフ)に近い音で発音します。

「母音で終わる単語+母音で始まる単語」のリンキングの大きな特徴として、最初の単語が「a, e, i 」で終わるものには次の単語の前に「y」の音を入れ、最初の単語が「u, o」で終わる場合は次の単語の前に「w」を入れるというものがあります。

また「子音で終わる単語+子音で始まる単語」の場合は、子音の音が落ちることがあります。例えば、「want to」→「 wanna」(ウォナ)「went to」→「wento」(ウェントゥ)「call him」→「callim」(コーリム)などのようになります。

これを自然に行うことで音を繋げるのがずっと楽になります。

They all go out shopping. (彼らは皆ショッピングに行く)

→「Theyall-gowou-shoppin」となり、theyとallの間にyが入り、outのtの音が落ちます。また、shoppingの最後のgも会話では後の文に繋げやすくするため、落ちて発音されることも多いです。

英語の発音が上手くなる練習方法

英語の発音はひたすらネイティブの音を聞いて、試行錯誤しながら繰り返し真似して練習をするしかありません。ただ無駄に練習をしても上達に時間がかかりますので、練習を効果的に行うための次の3つのポイントを頭に置いて練習しましょう。

各子音と母音の練習

まずは発音記号はしっかり覚えて、発音記号を見ただけで読めるようにします。単語を見ただけではどう発音するのかわからなくても、辞書で発音記号を確認して正しく発音できるようになります。

次に個別の子音・母音+それらが含まれている単語を繰り返し練習します。最初は短い単語で練習し、音節がいくつもあるような長い単語も楽に言えるようになるまで練習しましょう。

単語を繋げて練習

一つ一つの単語が楽に発音できるようになったら単語同士を繋げて発音の練習をします。最初は2語、3語文から始めます。非常に短い文でもリンキングや音、イントネーションや強調部分を意識しながら発音するのは意外に難しいものです。

短い文を繰り返し練習することで、長い文も上手に発音できるようになります。どんなに長い文も結局は短文の集まりなので、発音の向上には短文の練習が非常に重要です。短文が楽に発音できるようになるまでくじけず頑張って練習を繰り返しましょう。そして短文の発音がきちんとできるようになってきたら、徐々に単語の数を増やして長めの文章を練習します。

録音して聴き比べる

練習中はぜひ自分の発音を録音してください。録音したものをあとで聞いてみると、自分が出したと思っている音と違う場合が結構あります。どの音が苦手なのかが客観的にわかるので、短期間で発音向上を目指すのであれば必ず録音し、聞き直してチェックしましょう。ネイティブの音源がある文や単語で練習するのであれば、聴き比べるのも効果があります。

まとめ

日本人にとって難しい音の発音の仕方を学び、より流暢に聞こえる発音のポイントと発音の練習方法についてご紹介しました。発音に関しては細かく言うともっと多くのルールがあるのですが、今回は気をつけるべき大きなポイントに絞って解説しました。解説されたことをきちんと実践するだけで、一気にネイティブにより近く聞こえるようになるはずです。千里の道も一歩から。コツコツしつこく練習しましょう。

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