全国通訳案内士試験の試験内容や仕事内容について現役通訳案内士が解説!

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「全国通訳案内士試験」について

全国通訳案内士試験の目的は、通訳案内士法にも定められているように、「全国通訳案内士として必要な知識及び能力を有するかどうかを判定すること」にあります。英語の他には中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語の合計10言語で試験が行われています。(ここからは「英語」のみにフォーカスして説明していきます)。

試験内容は、一次試験(筆記試験)が「英語」「日本地理」「日本歴史」「産業・経済・政治および文化に関する一般常識(以下、一般常識)」「通訳案内の実務」の5種類に分かれ、すべてに合格する必要があります。

二次試験(口述試験)は通訳案内の現場で必要とされるコミュニケーション能力をもとに判定されます。ここでは、日本の観光地などに関連する知識が問われ、受験者は通訳案内の業務を疑似的に行うことが求められます。

私自身は2012年度に一次、二次試験ともに合格しましたが、一次試験の「一般常識」の学習に追われたことを覚えています。このことは、例外なくといっていいほど、多くの受験者に当てはまるはずです。「一般常識」については非常に学習範囲が広く、何から学習を始めていいかわからないという方も多いようです。一次試験合格のかぎはこの「一般常識」をいかに学習していくかにかかっていると考えられます。

試験の合格率は例年10%台で、英語の資格試験の中でも最難関の試験といえるでしょう。30年度の合格率は9.8%でした。

試験のスケジュールについてですが、毎年、大まかな日程は決まっています。

5月~6月:願書の配布・受付
8月中旬:筆記(一次)試験
11月:筆記試験合格発表
12月:口述(二次)試験
2月:最終合格発表

となっています。

2019年度の日程は下記の通りです。

願書配布・受付 2019 年 5 月 13 日(月) ~ 6 月 24 日(月)
筆記試験 2019 年 8 月 18 日(日)
筆記試験合格発表 2019 年 11 月 7 日(木)
口述試験 2019 年 12 月 8 日(日)
最終合格発表 2020 年 2 月 7 日(金)

「全国通訳案内士」の業務について

まず、多くの方から質問されることの一つに「通訳案内士」と「ツアーコンダクター」の違いがあります。

「ツアーコンダクター」になるためには「旅程管理主任者」の資格を取る必要があります。この資格は観光庁から指定された機関や団体が実施する研修を受講し、一定の添乗業務を行い、その後、旅行会社や添乗員派遣会社に所属することで与えられる「認定資格」です。

一方、「通訳案内士」は、前述のように観光庁に所属する「日本政府観光局(JNTO)」が実施する「国家試験(資格)」だということです。最近では、「通訳案内士」の資格を取得後、「旅程管理主任者」の資格も取得し、「通訳案内士」兼「ツアーコンダクター」として、長期の外国人ツアーに帯同する方も増えてきています。

私もこの「旅程管理主任者」の資格を取得しました。研修では、旅程の確認方法や食事施設、宿泊先への連絡・調整方法などを学ぶわけですが、研修内容もさることながら、この資格を持っているということで、業務を委託していただく旅行会社や宿泊先からの安心感を得ることができたと感じています。

「通訳案内士」のやりがいとは

まず、だれにでも経験はあるかと思いますが、海外旅行は楽しみである一方で、不安なものでもあります。通訳案内士は、語学や知識の面からだけでなく、精神的な面からも外国人観光客のサポート行います。ここが一番大切なポイントであり、添乗業務の成否にも大きくかかわっていると思います。

お客様の規模も夫婦お二人だけの個人客から、40名ほどの団体客まで様々です。中には無理な要望を求められることもあります。また、添乗中は緊張した時間が続きますが、ツアーが終わってお客様が満足されている様子を見ることはこの上なくうれしいことです。業務の終了後に涙を流されてお礼を言ってもらえることもあります。

また、通訳案内士の業務は、旅行だけではありません。最近では、商談の立ち合い、社員研修、テレビ会議、社内会議などの依頼も増えてきています。最初はぎこちなかった会議も、こちらが冗談などを交えて進行をスムーズにできた時などはとても嬉しいです。

まとめ

今回の「通訳案内士」についてですが、いかがでしょうか?英語の資格試験の中でもの最難関だといわれている試験でもあり、なかなか取得を難しく考えられている人もいるかもしれません。しかし、中期的、長期的な展望でこの資格を目指すことは、今後の英語力の向上にもつながりますし、試験そのものが日本のことに関した内容ですので、ネイティブの方との会話においても有益なのではないかと思います。ぜひ、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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