子どもは「大切な人」からしか英語を学べない byカリン・シールズ

公開日:更新日:
子どもは「大切な人」からしか英語を学べない
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

子どもの言語習得には「人との絆」が不可欠

子どもの言語の習得には、社会的なつながりが大切ということがわかってきています。そのことについて、少し掘り下げて見てみましょう。

最近の研究では、子どもが「この言葉を使えば人との関係が築ける」と感じると、より早く言語を覚えるようになると明らかにしています。子どもはその言葉を使っている人との絆を育みたいと思っています。4月20日付けのコラムで、「子どもが英語を習得するのに母親の役割が大切」というお話をしたのは、そのためです。

「英語大好き!」な子どもにする方法とは? byカリン・シールズ

子どもは母親と密接な関係を結びたいと願っているため、母親が「英語は楽しい」と関心を持っていれば、子どももそう信じるようになります。同じように、英語に興味が出てくるのです。

この言葉を使えば人との関係が築ける

とはいえ、全てがママだけにかかっている、という訳でもありませんから安心してください!例えば英会話のオンラインスクールでは、いつも同じ先生に習うということは、それほど難しいことではありません。同じ先生のレッスンを受けることで、子どもはだんだんと先生に親しみを感じるようになります。

まずは子どもに何人かの先生を受講させて、その様子を見てみましょう。そして子どもが楽しそうにレッスンを受けている先生を見つけます。始めてオンラインで英会話を始める場合は、慣れるまでに少し時間がかかるかもしれませんが、大丈夫です。子どもがお気に入りの先生を1人か2人見つけることができれば、あとはスムーズ。子どもは英会話の時間を楽しみに待つようになります。

「楽しむ」ということはとても大切です。それが絆を育むためのポジティブな雰囲気となるからです。簡単にいえば、英語の体験をポジティブで楽しいものにすること。英語が楽しくなければ、子どもは英語に対してよい感情をもたないでしょうし、まして習いたいなどとは思いません。

そういった子どもの精神面を考えると、幼い時期に英語教室に通わせるのであれば、「先生と絆を育めるか」「楽しめるか」「英語に対してよい感情が持てるか」といったことを十分に考慮しなければなりません。

「人との絆」が大切

言語とは本来、その習得自体が目的ではありません。人とのつながりを得るための手段なのです。類人猿のボノボが英語を習得するのも、自分の周りの大切な人(研究者)との絆を強くしたいと思うからに他なりません。
子どもと英語を考える上で忘れてはならないのは、「コミュニケーション」「人との絆」です。英語をマスターすることがゴールなのではなく、英語を使って人との絆を育むことができるかどうかが、子どもにとっては大切なのです。

ですから、子どもの英語教育を考えるときに、「英語がゴール」にならないように気をつけてください。「人との絆」「楽しいかどうか」「英語に対してよい感情が持てるか」に焦点をあててください。

モチベーションという側面でいえば、親と子のそれは全く違っています。親としては、学校の成績、英検、文化に触れる、国際人になれる、もしくは将来英語を使った仕事をしたり海外に住んだりできる、といったところでしょうか。こういった親のモチベーション自体は悪いものではないのですが、実際に英語を習う子どもにとっては、親のモチベーションはほとんど関係ありません。子どものモチベーションはお話ししてきたように、「人との絆」にあるからです。

先生は子どもにとって「大切な人」でなければならない 

最後にボノボと英語でコミュニケーションをとるようになった研究者であるSusan Savage-Rumbaugh氏の言葉を引用します。私がボノボの話が好きなのは、「学びたい」という気持ちがあれば誰であっても(種が違っていても!)、言語が理解できるようになることを教えてくれるからです。逆にそういった気持ちがなければ、どんな言語もマスターすることはできません。ボノボのコミュニティーにおいて、言語の獲得はどうあるべきかについて得た結論がこの言葉に表れています。

『ボノボたちが絆を育みたいと思っている相手との関係をうまく築けるように、私たちは環境を整えるようにしました。楽しみながら、ボノボたちにとって大切な人(研究者)との時間を過ごせるような環境を目指したのです』

ここで示されているのは「先生(研究者)は生徒(ボノボ)にとって大切な存在でなければならない」ということです。そうあって初めて、その人といると楽しいという気持ちが生まれ、もっと話したい(絆を強くしたい)という思いも出てくるようになります。そうした環境ではじめて、言語を獲得することができるようになるのです。

新しい言葉を学ぶのに必要なのは何かということを、ボノボたちは教えてくれます。それは子どもに英語を習わせたいと思っている親たちや、学習者としての私たち自身にとっても、貴重なアドバイスなのです。

Please SHARE this article.

英語を話せるようになりたいなら
学習のプロにみてもらおう

英語を学んできたのに、いざ話そうとなると全く言葉が出てこない、その原因は圧倒的にアウトプット量が不足していることにあります。
英会話の経験量を増やしたいなら断然オンライン英会話がおすすめ。1日25分だけ英語を話す習慣が鍵を握っています。高いお金を払って海外留学する必要はないのです。

無料登録しておくとお得な情報が届きます

今すぐ無料体験する

最適な学習サイクルが
レアジョブ英会話ひとつで完結

レアジョブ英会話の新しい学習体験 レアジョブ英会話の新しい学習体験

※「ソロトレ」は有料会員様のみご利用いただけます

レアジョブ英会話なら、英会話レッスンはもちろんのこと、「聞いて話す」発話トレーニング「ソロトレ」や一歩一歩英語力を積み上げられるオリジナル教材など、オンライン英会話市場で長年培ってできたコンテンツを豊富に取り揃えています。(追加料金なし/教材無料)苦手を克服したいなら使うべき選りすぐりのコンテンツです。

利用者インタビュー

無料登録~7日以内なら初月半額

今すぐ無料体験する

編集部おすすめ記事

英語に関する最新記事を
メルマガでチェックしよう!

メールマガジンを購読する