英語の副詞の役割は?文中のどこに入れたらいい?を理解して英語の基礎力アップしよう

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英語の副詞というと、quickly(素早く)happily(幸せに)など「……ly」の形を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?また、文法の授業で「副詞とは何か」の説明として「動詞・形容詞・副詞を修飾することば」として学んだ記憶がある人もいるでしょう。

副詞は代表的な「……ly」の形だけではなく、形容詞と同じ形であったり、「……ly」だからといって副詞ではないものや、全く違う形のものもありさまざまです。「文中の副詞はどれか」という質問を難しく感じたり、混乱することもあるでしょう。

英語の副詞を正しく理解し使いこなせると、表現の幅も広がり色々な文章を作ることができるようになります。副詞の捉え方や入れる場所についておさらいと確認をしましょう。

副詞とは?副詞の役割

adverb(副詞)の語源は、ラテン語のadverbiumからきており、ad(=to、〜の方へ+verb(言葉、動詞)に接尾辞のiumがついたもの。「ある言葉の方へ」という意味が指すように、動詞・形容詞・副詞、あるいは文全体を修飾する言葉です。

この「修飾する」という日本語の定義がわかりづらくさせていますが、修飾するというよりは「その言葉や文に意味を追加する」と覚えておくとより理解しやすくなります。追加される意味としては、場所や時間、速度、方法などがあります。

例を見てみましょう。

“He ran.” は単純に「彼は走った」という意味の文ですが、副詞をつけるとどうなるでしょうか。

He ran quickly.(彼は早く走った)
He ran yesterday.(彼は昨日走った)

いずれもHe ranに続くquickly、 yesterdayという言葉によって「走った(ran)」をさらに詳しく説明するために意味が追加されていますよね。

このように動詞にスピードや時間などより詳しい説明を追加しているものが副詞です。

主な副詞のパターン

副詞で覚えておくべき主なパターンは、often(しばしば)、 ever(かつて)、 too(〜も)のように副詞として単純な形のもの以外に次の2つがあります。

形容詞にlyがつく

一目で副詞だとわかるパターンが「形容詞にlyがつく」ものです。形容詞の語尾にlyがつきますが、happilyのように語尾のyがiに変わるものや、incrediblyのようにeが落ちるものがあるので書く場合はスペルに注意しましょう。

careful(慎重な)→ carefully(慎重に)
happy(幸せな)→ happily(幸せに)
incredible(驚くべき)→ incredibly(信じられないほど)
slow(遅い)→ slowly(ゆっくりと)

Put the vase down carefully.(花瓶を慎重に下に降ろして)

You should drive more slowly.(もっとゆっくり運転した方がいいよ)

She’s incredibly beautiful!(彼女は信じられないほど綺麗だ)

John and Jill played happily in the sand.(ジョンとジルは楽しそうに砂場で遊んだ)

また稀にlyがついても形容詞の場合もあります。 friendly(友好的な)やcostly(高価な)などですね。

形容詞であるかどうかは、「主語の状態を直接表している」「名詞を修飾している」という2つのパターンに当てはまるかどうかを考えましょう。

次の例文の場合は主語の特性や状態を表しています。(形容詞)

He is friendly.(彼は友好的だ)

Building a new house is costly.(家を新築するのはお金がかかる)

また次の場合はすぐ後の名詞を修飾しています。(形容詞)

We had a friendly conversation.(私たちは友好的な会話をした)

She bought a costly jewel.(彼女は高価な宝石を買った)

このようにパッと見て副詞か形容詞か判断に迷う時には、「どんな意味で使われ何を修飾しているか」で判断するとわかりやすいです。

形容詞と同じ形

副詞で混乱しやすいのは、形容詞と全く同じ形で使われるものです。例えばhard、 only、 fastなどがこれにあたります。例文を比較して意味と使われ方の違いをみてみましょう。

・hardは形容詞の場合は「難しい、熱心な」という意味、副詞の場合は「熱心に」という意味になります。

The exam was hard.(試験は難しかった)→主語のThe exam自体の様子を述べている(形容詞)

He studied hard.(彼は一所懸命勉強した)→動作がどのような状態であったかの説明を追加(副詞)

・onlyは形容詞は「唯一の」、副詞は「〜だけ」と意味が大きく変わるのでわかりやすい例です。

She is the only person I can trust.(彼女は私が信用する唯一の人だ)→「唯一の」(形容詞)

Only she can do it.(彼女だけがそれをできる)→「〜だけ」(副詞)

・fastは日本語にすると形容詞・副詞とも「早い」と訳されますが、名詞を修飾しているかどうかで判断できます。

He is a fast swimmer.(彼は早く泳ぐ人だ=泳ぐのが早い)→名詞swimmerを修飾(形容詞)

He swims fast.(彼は泳ぐのが早い)→動作がどのような状態であったかの説明を追加(副詞)

この3つ以外にも、形容詞と副詞を兼ねている単語はたくさんありますが、資格試験などで形容詞か副詞かを問われるような問題に出会った場合は「何をどう修飾しているか」に注目して判断しましょう。

副詞の5つのタイプ

副詞のタイプは大きく分けて「時間・場所・頻度・程度・状態」の5つがあります。それぞれどのようなものがあるか解説します。

→解説と副詞の例、例文、各タイプの副詞の位置の一般的ルールの説明

時を表す副詞(When?)

「今朝パンを食べた」「昨日友達と遊んだ」のように「昨日」「今日」などの時を表すものは副詞です。よく使われる時間の副詞は次のようなものがあります。

today(今日)
yesterday(昨日)
tomorrow(明日)
tonight(今夜)
last night(昨夜)
this morning(今朝)
recently(最近)
now(今)
then(当時、かつて)
later(あとで)
soon(すぐ)
before (前に)
after(あとに)

時間を表す副詞は一般的に文の最後に置かれますが、いつであるかを強調する場合は文頭に置かれることもあります。

I went to buy some new clothes today.(今日新しい洋服を買いに行った)

Lately, I see many people wearing the Squid Game costume.(最近たくさんの人がイカゲームの衣装を着ているのを見かける)

before とafterは前置詞としても使われるので注意しましょう。beforeやafterのあとに名詞が来る場合は前置詞、名詞がつかない場合やbeforeやafterの前に名詞が来る場合は副詞となります。

We went out after breakfast.(私たちは朝食のあとに出かけた)→前置詞

She arrived soon after.(彼女はその後すぐ到着した)→副詞

I’ve met her before、 maybe last summer. (以前彼女に会ったことがある、昨夏だったかな)→副詞

 Come back before it gets dark.(暗くなる前に帰ってきてね)→前置詞

場所を表す副詞(Where?)

「ここ」「あそこ」などの場所を表すものも副詞として使用されます。

here(ここ)
there(あそこ)
in (中へ)
out(外へ)
inside(中へ)
outside(外へ)
up(上へ)
down(下へ)
above(上の方に)
below(下の方に)
far(遠くに)
somewhere(どこかで)
nowhere(どこにもない)
anywhere(どこでも)
everywhere(どこでも)

As mentioned above, there is a service charge.(前述されているように、サービス料がかかります)

I can’t find my wallet anywhere.(どこにも財布が見つからない)

How about John? I can’t just leave him here!(ジョンはどうなるの?彼をここに置いていけないよ)

in、 above、 inside、 outsideなど前置詞として使われるものもあります。前置詞の場合はこれらの単語の後ろに名詞が入り、単独では使われません。副詞の場合は単独、あるいは名詞のあとに置かれます。

Come in!(入って!)→副詞

I walked the dog in the park.(犬を公園に散歩しに行った)→前置詞

She refused to come inside.(彼女は中に入ることを拒んだ)→副詞

I left the key inside my room.(鍵を部屋の中に忘れちゃった)→前置詞

このように副詞か前置詞か迷った時は、「前置詞はabove the sky(空の上に), before 11pm(夜11時前に), after breakfast(朝食の後で)のように名詞があとに続いている、副詞はthe day before(一日前), 1 week after(1週間後)のようにあとに何もない」と覚えておくとわかりやすいですよ。

頻度を表す副詞(How often?)

副詞は「いつも」「たまに」などの頻度を表すタイプもあります。「英語を勉強する」という文があった場合、「ではどれぐらいの頻度で?」ということを説明する場合ですね。主なものをみてみましょう。

always(いつも)
sometimes(時々)
usually(普通は、たいてい)
often(しばしば)
never(一度もない、決してない)
occasionally(たまに)
rarely(めったに)
hardly(ほとんどない)
annually(毎年)
monthly(毎月)
weekly(毎週)
daily(毎日)
hourly(毎時間)

The membership has to be renewed annually.(会員権は毎年更新する必要がある)

We rarely see each other.(私たちはめったに会わない)

I often play tennis.(私はしょっちゅうテニスをする)

I’ve never been to Sydney.(私はシドニーに行ったことが一度もない)

頻度を表す副詞はおそらく英会話でもっとも頻繁に使われるタイプではないでしょうか。これまでなんとなく使っていたものも、副詞として意識して使うようにすると覚えやすいですね。

程度を表す副詞(How much?)

程度を表す副詞も英会話でよく使われるタイプです。実はvery(とても)や more(もっと)などおそらくみなさんが頻繁に使う単語も副詞です。そのほか主に使われるものには何があるかみてみましょう。

very(非常に)
a little(少しだけ)
little(ほとんどない)
more(もっと)
most(もっとも)
much(大いに)
only(〜だけ)
pretty(かなり)
quite(まったく、かなり)
rather(むしろ、幾分)
too(〜もまた)
enough(十分に)
nearly(ほとんど)
really(本当に)
so(とても)
just(ちょうど)
terribly(ものすごく)
awfully(非常に)
insanely(極めて)
extremely(極端に、非常に)
exactly(まさに、ちょうど)
fully(完全に、たっぷり)

程度を表す副詞は、強調したり、どれぐらいかを表す意味を追加するために、形容詞や動詞の前に置かれることが多いです。

I’m fully vaccinated.(私はワクチン接種が全て完了している)

I’m terribly sorry.(本当に申し訳ありません)

His new apartment is pretty big.(彼の新しいマンションはかなり大きい)

You’re so kind! (あなたってとても優しい人ね)

littleはaがつくと「少し」の意味ですが、aがない場合「ほとんど〜ない」という否定に近い意味になるので気をつけましょう。

The food was a little spicy for me.(食べ物は私にはちょっと辛かったかな)

I slept very little last night.(昨夜はほとんど眠れなかった)

状態を表す副詞(In what manner?/How?)

「はっきりと」「上手に」「静かに」などどのような状態かを表す副詞も英会話ではよく使われます。状態を表す副詞は語尾がlyで終わるものがたくさんあり、ビジネスでもよく使われることが多いのも特徴です。

well(上手に)
badly(ひどく、悪く)
easily(簡単に)
clearly(はっきりと)
quietly(静かに)
loudly(大声で)
efficiently(効率的に)
effectively(効果的に)
properly(きちんと)
steadily(着実に)
comfortably(快適に、気持ちよく)
angrily(怒って)
proudly(誇らしげに)
cheerfully(快活に)
anxiously(心配して、切に)
happily(愉快に、幸いにも)
sadly(悲しげに)
hopefully(願わくば)
reluctantly(しぶしぶ)
patiently(辛抱強く)
impatiently(我慢できずに)
obviously(明らかに)
fortunately(幸運にも)
unfortunately(運悪く)
strictly(厳密には、厳しく)

The workers are treated badly.(労働者の待遇は最悪だ)

The company’s sales have been steadily increasing.(会社の売り上げは順調に伸びている)

I can work more efficiently with this new app.(新しいアプリのおかげでより効率的に仕事ができる)

He reluctantly agreed to see a doctor.(彼はしぶしぶ医者に行くことに同意した)

The use of cameras is strictly forbidden.(カメラの使用は固く禁じられています)

He is obviously upset. (彼は明らかに怒っている)

英語のメールや資料を受け取る機会があれば、どんな副詞がどのように使われているか探してみましょう。状態を表す副詞はニュースやインタビューなどでもよく使われます。日常会話ではobviously、 hopefully、 luckilyなど使われるものがある程度決まっているので、よく耳にするものを中心に覚えて練習するといいですね。

副詞はどこに入れる?

副詞は文中や文末に置かれることが多いですが、文章全体を修飾したり文を強調するために文頭に入れられる場合もあります。どこに入れるのが最適かはケースバイケースで、特に英会話では言いやすいかどうかも重要になってきますが、ここでは副詞の位置の基本的なルールについて解説します。

一般的な副詞の位置

副詞の位置は特に決まっておらず文中の色々な場所に置かれますが、原則として「主語の前」「主語と動詞の間」「動詞や目的語の後ろ」の3つのパターンのどれかに当てはまります。

多くの場合は「動詞のすぐ後ろ」あるいは「動詞・目的語の後」になります。副詞が文末にある印象が高いのはそのためです。特に時を表す副詞は文末に置かれることがほとんどです。

I walked slowly.(私はゆっくりと歩いた)

Mybrother sings loudly in the shower.(私の弟はシャワーで大声で歌う)

My computer isn’t working properly.(私のコンピュータがうまく作動しない)

I had breakfast at M’s Cafe this morning.(私は今朝エムズ・カフェで朝食をとった)

I went to see a movie yesterday.(私は昨日映画を見に行った)

I practise yoga daily.(私は毎日ヨガをする)

次に多いパターンは「主語と動詞の間」で、動詞の直前に置かれることが多いです。

I usually go to bed at 9. (私はいつも9時に寝る) 

I often watch Netflix.(私はよくネットフリックスを見る)

I can’t properly say what I want to.(言いたいことがうまく言えない)

I quickly brushed my teeth and left home. (私は急いで歯を磨いて家を出た)

ただしbe動詞の場合は、後ろに置かれるのが原則です。

I am often worried about something. (私はよく物事を心配している)

I’m so sorry.(本当にごめんなさい)

He was extremely mad.(彼は激怒していた)

He is pretty cute.(彼は結構かっこいいね)

文脈にもよりますが、時や状態を表す副詞は「主語の前の文頭」に置くときもあります。副詞は文末や動詞の前後に置かれることがほとんどですが、あえて文頭に置くことで「昨日」「今日」「幸運にも」といった言葉を強調したい時にこの形が使われます。

Luckily, I found the key.(幸運にも、鍵を見つけた)

Unfortunately, I can’t join you.(残念ながら、参加できません)

Obviously, he was lying.(明らかに彼は嘘をついている)

Today, people are more concerned about what they eat.(今日、人々は食べるものに関心を持つようになっている)

形容詞・他の副詞を修飾する時の位置

形容詞を副詞を修飾する場合は、very serious(非常に真剣に), so happy(すごく嬉しい)、awfully cold(とても寒い)のように「副詞+形容詞」で形容詞の前に副詞が入ります。

副詞は副詞が一つだけ入る場合以外に、いくつも重なる場合があります。その場合の順序は原則的に、「程度→状態→場所→頻度→時間」という形をとるので、ぜひ覚えておきましょう。また、この例文のように「なんのため」という目的を述べる場合は、目的を指す部分は最後に入ります。

I have to run very quickly down the street every morning after breakfast in order to catch the bus.(​毎朝、朝食後にバスに乗るために急いで通りを走らなければならない)

very(程度)→quickly(状態)→down the street(場所)→every morning(頻度)→after breakfast(時間)となっています。この順番を変えることも不可能ではありませんが、そうすると英語が非常に不自然に聞こえるだけではなく、意味も変わってしまいますので、この順序で覚えてください。

「程度の次が状態で…」と順番を覚えるのも難しいと思うので、この例文を丸暗記しておくといいですね。

なお、この場合のdownやafterは単独で見ると前置詞ですが、down the street(通りを)、 after breakfast(朝食のあとで)を塊としてみれば副詞の役割をしています。普段の英会話ではどれが副詞かは問題になりませんが、資格試験や学校のテストなどで「副詞はどれか」を問う問題が出た時にこの点に注意してください。

英語の副詞が理解できたら

副詞には5つのタイプが存在することや、文中のどこに入れるといいのかについてご理解いただけたのではないでしょうか。

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